【ブログ】典型契約⑨

2019-06-24

 こんにちは。東京都千代田区神田にある法律事務所,アトラス総合法律事務所の佐々木です。今日は,民法の典型契約のうち,請負(632条)を説明していきたいと思います。

 請負っていうワードはなんか聞いたことありませんか。業務請負とか。仕事をするっていう意味では雇用と通じそうですが,民法では両者は区別して規定しています。条文を見てみましょう。
 民法632条は,「当事者の一方がある仕事を完成することを約し,相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって」請負契約の効力が生じる,とあります。労働をすることを約束する「雇用」と決定的に違うのは,「仕事を完成」させ,「仕事の結果」に対して報酬が支払われる契約である,ということです。なので,同じ働くという形といえども,雇用のように使用者が指示や命令をするようなイメージではなく,請負は最終的に仕事が完成すれば良いわけで,そういう意味では働く人が自由な環境の下で仕事ができるようなイメージですね。
 ラーメン屋の事例でいえば,

 Xは,夢だったラーメン屋の開業にあたり,店舗物件も決まり,後は内装をどうするか悩んだ結果,今までにないオシャレなラーメン屋にしようと思い,Xの考える内装のイメージ図面を作成した。Xは,オシャレな内装工事専門業者のFに対し作成した図面を見せながら,「このイメージ通りに内装工事してください。」と伝え,Fは「任せて下さい。イメージ通りに完成させます。」と言った。
 1か月後,内装工事が終わり仕上がりを見たXは,「イメージ通りですねー。」と感動し,工事費用300万円をFに支払った。

 ここでは,Xの「このイメージ通りに内装工事して下さい。」と,Fの「イメージ通りに完成させます。」の発言で内装工事の請負契約が成立しています。
そして,Fが工事を進める過程でXからの具体的な指示はないですが,FとしてはXのイメージ通りに完成させる義務がありました。そしてそれを遂げたので,XはFに義務である工事費用300万円の支払いをしました。

次回は,委任について説明していきます。

  
  

 

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