【ブログ】典型契約⑩

2019-07-29

 こんにちは。東京都千代田区神田にある法律事務所,アトラス総合法律事務所の佐々木です。民法が定める典型契約の役務型の契約の中で,前回までの,雇用(623条),請負(632条)と似たものとして,今回は委任(643条)を説明していきたいと思います。

 「委任」というと,どんな場面を想像しますか。「委任状」とかはよく聞きますよね。自分の代わりに誰かに何かをしてもらう,みたいなイメージですかね。でも,雇用も請負も誰かに何かをしてもらう,という意味では共通する部分がありそうなので,それらと委任はどの辺が違うのか。まずは条文を見ていきましょう。

 民法643条は,「当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し,相手方がこれを承諾すること」によって,委任の効力が生じるとあります。「法律行為」はとーーーーーっても重要なキーワードなのですが,今回は先に進みます。
まず,請負と違うのは,仕事の完成を目的とするわけではなく,あくまで「法律行為をすること」,委任業務を遂行すること自体に本質がある点が違います。そして,雇用との違いは,委任は請負と同じように依頼者から独立して業務を行うという点が大きく違いますね。
ラーメン屋事例では・・・,

Xは,ラーメン屋を開業するにあたり,多額の開業資金を銀行から借りることを考えた。XはG銀行に話を聞きにいったところ,融資をするにあたっては保証人を立てる必要がある,とのことだった。Xは,親族のHに保証人になってもらうことを頼み,Hはこれを承諾した。

この例では,XがHに対し,自分の借金の保証契約(銀行であるGと保証人Hとの間での)という法律行為をすることをお願いし,Hはこれを承諾していますので,XH間の委任契約が成立しています。
委任契約の中で,今回のように保証してもらうことをお願いする契約を,特に保証委託契約といいます。

次回は寄託について書きたいと思います。
  
 
 

 

ページの上部へ戻る

Copyright(c) 2019 アトラス総合法律事務所 All Rights Reserved.