【ブログ】典型契約⑬

2019-09-11

 こんにちは。東京都千代田区神田にある法律事務所,アトラス総合法律事務所の佐々木です。今日は,民法が定める典型契約のうち,終身定期金について書いていきたいと思います。

 みなさんは,終身定期金って聞いたことありますか。私は,少なくとも六法を見るまでは聞いたことありませんでした。漢字からは,身が終わるまでの定期のお金のことといえそうですが,どういったものなのでしょうか。条文を見てみましょう。
 民法689条は,「当事者の一方が,自己,相手方又は第三者の死亡に至るまで,定期に金銭その他の物を相手方又は第三者に給付することを約する」ことで,終身定期金契約が効力を生じることを規定しています。
どんな場面か,イメージできそうでしょうか。システム的には,年金制度を思い浮かべてもらえればいいと思います。しかし,私的な契約関係を定める民法の世界では,個人同士がこのような契約をすることは多くはない,と言われています。民法を作った人達は,このような契約が将来的に必要になると踏んで典型契約の中に入れた,と言われていますが,年金制度の充実により個人間で死ぬまで援助するような契約はあまり普及しなかったようです。

ラーメン屋の事例では・・・

40年にわたり神田駅前でラーメン屋をやってきたXは,高齢になったこともあり,そろそろラーメン作りの世界から退くことを考えた。Xのお店はXの息子Kに継がせることにし,その代わりにKはXが死ぬまで毎月15万円の援助をすることをXとの間で合意した。

終身定期金契約は,ただ単にKがXに対し,死ぬまで定期的に金銭を給付することを約することで成立します。もっとも,実際には,今回の事例のように何かを与える代わりに給付をしてもらうような場面の方が多いのではないのでしょうか。

次回はいよいよ最後です。和解について書きたいと思います。
  
  
  

 

ページの上部へ戻る

Copyright(c) 2019 アトラス総合法律事務所 All Rights Reserved.