【ブログ】建物明渡 第一回

2015-05-28

神田の弁護士が自由奔放につぶやくブログ

~ゲーム,アニメ,ラーメンが好きな弁護士が何でもいいから気ままに語る~

 皆さん,コンニチワワ。弁護士の清水です。

 今回は,よく問題になる建物の明渡しについて,検討してみたいと思います。

 家を借りる場合,大抵,不動産業者を仲介して,賃貸借契約を締結し,賃借人は,所定の敷金や礼金など初期費用を納めて居住し,今後月額の賃料,管理費を支払い続けることになります。

 そして,一端賃貸借契約を締結すると,賃貸人は賃借人が当該建物を利用することを妨げてはならず,賃貸借契約が終了しない限り,退去せよなどと主張することはできないのが原則です。

 賃貸借契約は,基本的に更新されていき,賃借人から解約の申入れをしない限り,何年も契約関係は継続します。賃貸人の更新拒絶や解約申し入れには正当事由が必要で,高額の立退料の支払いを迫られるケースもあります。

 また,賃貸借契約を債務不履行解除できるのは,賃貸人と賃借人の信頼関係が破壊されたときとされており(最判昭和39年7月28日民集18-6-1220),一か月や二か月分の賃料を滞納しただけとか,部屋を汚したり,毀損させただけでは解除は認められないのです。

 さらに,更新拒絶や解約申し入れ,解除が認められたとしても,いつまでも居座る賃借人を退去させるのは,法的な手続きによるしかなく,追い出し屋に頼んで無理矢理退去させるなんてことはできません(かえって余計なトラブルになる)。

 しかし,実際に裁判を起こして,判決をもらって執行するとなると時間もかかるし,費用もかさみますので,私の経験では,任意の交渉で,引越し費用等を含む立退料を支払ったり,一定期間の猶予を与えて穏便に退去してもらうのがベストです。

 これが無理な場合には,訴えるしかないですが,訴訟提起から判決,執行まで手続きを踏むのは最低でも半年以上は要しますので,この場合でも,訴訟上の和解による早期解決を目指すべきでしょう。まあ,賃借人の態度や利用状況に相当問題がある場合でも,賃貸人サイドは平身低頭の精神で話し合いをするしかないですね。

 逆に,賃借人としては,借地借家法の保護を受ける立場にあるのですから,賃貸人が立退きを求めてきても,相当後ろめたい事情がない限り,強気で交渉できることになります。(次回に続く・・)

 

 

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