【ブログ】男女問題 不倫不貞の定義とは

2015-06-15

神田の弁護士が自由奔放につぶやくブログ

~ゲーム,アニメ,ラーメンが好きな弁護士が何でもいいから気ままに語る~

 こにゃにゃちわ。弁護士の清水です。

 今日は,男女問題について,変わった判決が出たということでちょっとコメントしてみようかなと思います。事例はこんな感じです。

 妻子ある男性が,約7年間,女性(銀座のクラブのママ)から枕営業を受け続けており,男性の妻が,その女性に対して慰謝料を請求した事案で,枕営業は結婚生活の平和を害さないとして,損害賠償請求を棄却した事案です。

 以前にも述べたと思いますが,夫婦は貞操義務があり,他の異性と関係を持ってはいけません。ここにいう関係は「肉体関係」ですので,手をつなぐとか,キスする程度なら不法行為にならないですが,性交渉を伴えば風俗だろうが,セックスフレンドだろうが不法行為になり,相手方配偶者に損害賠償義務を負ってしまいます。

 本判例は,枕営業を「優良顧客を確保するために要求に応じて性交渉する営業活動」と定義して,「それが少なからず行われていることは公知の事実」とまで断言したそうです。

 枕営業が公知の事実とまでいえるかは別にして,7年間も妻以外の女性と繰り返し肉体関係をもっていたにもかかわらず,不法行為ではないと判断したのには違和感がありますね。

 夫がほかの女性と肉体関係をもっても,問責されない例としては,夫婦関係が冷め切っていて結婚生活がすでに破たんしていた場合や妻がセックスを拒み,夫がほかの女性と関係を持つことを承諾していた場合などが考えられますが,枕営業だから許されるとは驚きの判決ですよね。

 そもそも,夫婦の一方がほかの異性と関係を持つことが違法となるのは,単に反倫理的だからとか,道徳に反するとかいうわけではなく,かかる行為が家庭,婚姻生活の平和を害し夫や妻の利益を損なうからです。

 夫婦の一方からすれば,枕営業だから問題ないと思うわけではないし,必ずしもビジネスだから性交渉を伴うのもやむをえないと考えるわけでもないので,この判決は常識から外れてますね。

 法律論から言っても,今回の判決が一般化することはないと思います。

 むしろ,裁判例の中には、肉体関係を認めるに足りる証拠はないとしつつ、「相当な男女の関係を超えたものと言わざるを得ない」として不法行為を認めたものもあります。

 プラトニックな関係でも,家庭の平和を脅かす男女関係は不法行為になりうるということですので,既婚の異性との距離感には注意が必要ですね。

 まあ,この事案は,控訴せず確定するようですが,枕営業に対する認識やなぜ夫婦の一方がほかの異性と関係を持つことが違法となるのかを裁判官が理解していないような気がします。

  今回の判決,みなさんのお考えはいかがでしょうか。

 

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