【ブログ】相続放棄ができるためには

2017-05-10

 こんにちは。東京都千代田区神田にある法律事務所,アトラス総合法律事務所の佐々木です。前回は,相続財産の負債の方が大きくても相続放棄という手段があること,について触れました。
 では今回は,相続放棄ってどういうもので,どうすればできるのかを書きたいと思います。

1 相続放棄によって相続人ではなくなる
 民法939条は,「相続の放棄をした者は,その相続に関しては,初めから相続人とならなかったものとみなす。」と定めています。これは,放棄する人は相続人だけど,相続放棄の効果により,相続人ではないこととして扱います,ということです。これでプラスの財産及びマイナスの財産の一切を引き継がないことになります。

2 相続放棄のやり方
 民法938条は,「相続の放棄をしようとする者は,その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。」としています。「申述」といっても,これはいきなり裁判所に行って,「相続放棄します。」と言えば,はいOK,というわけではありません。相続人であることの確認書類一式等の収集及び提出や,申述書なる書面の作成及び提出,手数料の支払い等,やるべきことがいろいろあります。

3 期間が設けられていること
 民法915条1項は,「相続人は,自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内」であれば,相続放棄を認めています。ここで注目することは,時間の起算点が,相続の開始つまり被相続人が亡くなったときからではなく,相続人が相続人であることを知った時からになっている,ということです。
 また,この期間は,特定の人が家庭裁判所に請求することで伸ばすことも可能です(民法915条1項ただし書き)。
 なので,相続放棄を誰かがしたことで,私は本来相続人じゃなかったはずなのに相続人になっている,というような場合にも,「知った時から」の期間内であれば相続放棄が可能です。もっとも,この場合には,それまで本当に知らなかった,ということを裁判所に認めてもらうことが必要になる為,別途書面の作成及び提出が必要になるなど,やるべきことがさらに増えて,個人でやるのは大変な作業になります。

 相続による法律問題は,親族間で揉めることがある感情的な問題であると同時に,各手続きには期間が定められていることが多いことから,冷静に,かつスピーディーに行動する必要がありますので,お早めに専門の弁護士に相談することをおすすめします。

 

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