【ブログ】被保佐人について

2017-01-30

 こんにちは。東京都千代田区神田にある法律事務所,アトラス総合法律事務所の山本です。

今回は,被保佐人について説明していきます。

 

 1 被保佐人とは

  被保佐人とは,「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」をいいます(民法第11条)。前回説明した成年被後見人(精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者)と比較すると,事理弁識能力に差があることが分かります。

 後で説明しますが,被保佐人は,ある特定の法律行為をする場合,保佐人の同意を得なければなりません。この特定の法律行為として挙げられているのは,不動産の売買やこれに類似するような重要な財産を処分すること,保証人になること,相続放棄をすることなどです。このような行為を一人ですることを民法が制限していることから考えれば,これらの行為をする際にその行為の意味を本当に分かってできる能力があるか否かが,被保佐人かどうかの判断基準になると考えられます。

 2 生活するうえで法律上どのような制約があるのか。

 被保佐人の財産を保護するために,重要な財産の処分等の行為(不動産の購入・売却や相続放棄・遺産分割など)について,保佐人の同意が必要としています(民法第13条1項)。保佐人とは,成年被後見人に就く成年後見人をイメージしてみてください。被保佐人の保護者的な立場に就く人です。これらの行為について,被保佐人が保佐人の同意を得ずに行った場合には,その行為は取消すことができるとされています(同条4項)。もっとも,このような行為でも,保佐人が追認すれば取消すことはできません(民法122条本文)。

 3 被保佐人が自分だけで行える行為

 これらの同意が必要な行為以外の行為については,被保佐人は,保佐人の同意なく自分で単独で行うことができます。また,日用品の購入その他日常生活に関する行為についても,自分で単独で行うことができます(民法第13条1項柱書ただし書)。

 保佐人に対して,同意権・取消権の他に,特定の法律行為について被保佐人を代理する権限(代理権)を付与する審判を申立てることも可能です(民法876条の4第1項)。被保佐人保護の観点から,本人(被保佐人)以外の者が請求する場合には,被保佐人の同意が必要です(876条の4第2項)。

  以上,被保佐人の説明でした。次回は,被補助人の説明をします。

 

 

 

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