【ブログ】身元保証

2016-11-08

 みなさん、こんにちは。東京都千代田区神田の法律事務所、アトラス総合法律事務所の山本です。

 今回は、保証に関連するものとして、「身元保証」について一般的な説明をしてみたいと思います。おそらく、何となく聞いたことはあるけど、中身についてはあまり知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 身元保証には次の2種類があります。①被用者に帰責事由のある損害賠償債務が発生した場合に、これを保証するもの(狭義の身元保証)と、②賠償義務の存否とは無関係に使用者の損害を填補するものです。

 たとえば、皆さんが就職したときのことを思い出してみてください。会社から内定をもらい、雇用契約を結ぶ際に、「身元保証人」を求められた経験がありませんか?

 これは、被用者本人が、仕事をしていて万が一会社に損害を与えてしまった場合に、身元保証人に損害賠償義務を保証してもらうという会社と身元保証人との間の「身元保証契約」です。

 身元保証は、親戚関係等から断り切れずに保証人になってしまうことが多いと思います。さらに、会社は個人と比べて事業規模が大きく、万が一被用者本人が会社に損害を与えた場合、身元保証人の責任は極めて大きくなってしまう可能性があります。

 そこで、「身元保証に関する法律」(身元保証法)という法律によって身元保証人の保護が図られています。

 たとえば、身元保証の存続期間の上限を5年に制限し(2条1項)、期間の定めがない場合は原則として3年としています(1条本文)。さらに、身元保証人の責任の有無及び範囲を定めるにあたっては、裁判所は使用者の監督の適否その他一切の事情を考慮して決することとされています(5条)。

 同法に反して身元保証人に不利な特約はすべて無効とされます(6条)。なお、身元保証人の債務は、保証人が死亡した場合には、相続人には相続されないという判例があります(大判昭和18・9・10民集22巻948頁)。

 同じように「保証」という言葉が使われていても、適用場面によっては「保証」の内容も変わってきますので、万が一、誰かから保証を求められたら,その「保証」がどのような内容を保証するものか、一度弁護士などの専門家に相談してみることをお勧めします。

 

 

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