【コラム】「売買契約」

2021-02-26

 こんにちは。東京都千代田区神田にあるアトラス総合法律事務所の原澤です。

今回は、「売買契約」について説明します。これは日常に最も密接な契約の一つと言えるのではないでしょうか。以下、具体的事例を示しながら説明していこうと思います。

 

 

 

 「売買契約」とは、売主が買主に財産権の移転を約束し、買主がこれに対して代金を支払うことを約束することによって成立する契約です。(民法555条)これは、当事者の意思表示の合致によって成立する諾成契約です。

 

 具体例をあげます。大学生のA君は、授業で使う教科書買うためにB書店に行き、C教授の「民法総則」という教科書を買いました。これは当然売買契約です。そして、なにも売買契約がなされるのは本屋だけではありません。コンビニで何かを買うことも当然売買契約ですし、ネット通販でもそれは変わりません。

 

 

 最初の本屋の事例に戻ります。この場合、みなさんはどの時点で売買契約が成立してると思いますか?

①本を手に取った時、②レジに本をもっていった時、③お金を払った時、④会計を済ませ書店から出た時、このうちどれだと思いますか?

 

 

 

 

③だと思った人が多いのではないでしょうか。僕も予備校の体験授業で同じような質問をされたときは③と答えました。ですが、正解は③ではありません。

 

売買契約とはどういった契約だったでしょうか。両当事者の意思表示の合致により成立する諾成契約でしたね。つまり、意思表示が合致した時点が契約の成立時点となります。上記の事例で、意思表示が合致した時点はいつでしょうか。これは、考え方にもよるかもしれませんが、一般的には、レジに商品を提示した時点だろうと思います。したがって、②の時点で売買契約が成立したと評価されることになります。

 

 

じゃあ、③は何なの?って思う方もいるかもしれません。僕も最初はそう思いました。

 

結論から言うと、買主が負った義務を履行しているということになります。もう少し詳しく説明します。

 

売買契約が締結されると、売主も買主もそれぞれある一定の義務を負うことになります。売主としては「財産権を移転する義務」を、買主としては「代金を支払う義務」を負うことになります。その他にも義務は発生しますが、今回は説明を省略します。

 

先ほどの本屋の事例で考えてみましょう。A君の相手方となる契約当事者はB書店という前提で話を進めます。売買契約が成立すると、売主たるB書店は本を引き渡さなければならず、買主たるA君は代金を支払わなければならないということになります。

 

この説明からもわかるように、③の時点ではすでに契約が成立し、成立した契約に基づく義務を履行している段階になります。

 

 

 

 

売買契約には、付随する様々な問題がありますが、(例えば、不良品を買ってしまった場合など)長くなってしまうため今回は説明を省略します。興味のある方は調べてみてください。

今回はこれで以上になります。次回は、「交換契約」について説明します。

   

  

 

 

ページの上部へ戻る

Copyright(c) 2019 アトラス総合法律事務所 All Rights Reserved.