【コラム】保佐制度について 

2021-04-01

こんにちは、東京神田にあるアトラス総合法律事務所の加藤です。

 

今回、制限行為能力者制度の一つである保佐制度についてお話しさせていただければと思います。

 

 この世の中には大人(成年)であっても、認知症や精神障害などを持っているがために自分一人では法律行為(契約や贈与等)を行うのに不安がある人がいます。にも関わらず、その人たちを放置しておけば、その人にとって不利な条件で契約や贈与をさせられてしまう恐れが生じます。そこで、適正な法律行為の形成を目指すため創設されたのが後見、保佐、補助制度です。

 

 法律行為をするのに不安がある人(被保佐人)にそれを手伝う人(保佐人)を置くという点では、前回お話しした後見制度と異なりません。では、何が異なるのか。それは判断能力の程度です。法律上、保佐開始の審判を受けるのは「事理弁識能力が著しく不十分である者」とされています。「事理弁識能力」とは、自分のした行為の結果が法的にどのようなものかを認識できる程度の能力です。つまり、後見人を付ける程ではないけれど法律行為をするのにとても不安がある人が保佐を受けられます。

 

では、保佐を受けた人(被保佐人)は何が制限されるのでしょうか。

この点、被保佐人は被後見人と異なり、原則保佐人の同意なくとも法律行為をなし得ます。もっとも、何でもできるとなると保佐制度の意味がなくなってしまうので、もちろん例外があります。例外として、被保佐人がお金を借りたり、不動産などの大きな買い物をするには保佐人の同意が必要です。

この同意が必要な行為は民法第13条1項に列挙されており、保佐人が被保佐人の利益を害さないのにもかかわらず同意しないときは裁判所が被保佐人の請求により保佐人に代わって許可を出すことも出来ます(民法第13条2項)。

そして、被保佐人が同意が必要な行為を勝手にしてしまった場合、取り消すことが出来ます(民法第13条3項)。なので、被保佐人が散歩がてら5000万円のマンションを購入してきた、なんてとき保佐人はその契約を取り消すことが出来るんです。

 

 どうでしょうか、後見制度との違いは分かったでしょうか。原則と例外が入れ替わっている点がポイントかもしれません。

 例えば今回のような保佐の申立、その他法的なお困りごとがございましたら、お気軽にアトラス総合法律事務所にご相談ください。                 

                         以上

  

  

 

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