パワハラ・セクハラに遭われた方へ

職場内でのトラブルの相談として,パワハラやセクハラに関する問い合わせが多くなっております。

場面としては就業中に行われるケースもあれば,懇親会や親睦会などの飲み会などでも問題となります。

態様や被害もさまざまで,深刻な場合にはストレスによりうつ病となって,自殺に至るケースもあります。
 
パワハラやセクハラに遭われた場合,どのように対応したら良いのでしょうか。
 

1 パワハラとは

職場でのパワハラ(パワーハラスメント)とは,「同じ職場で働く者に対して,職場上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に,業務の適正な範囲を超えて,精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と厚生労働省が定義しています。
  
パワハラに該当する行為を大まかに分類すると,
①暴行などの身体的な攻撃,
②侮辱などの精神的な攻撃,
③仲間外し・無視などの人間関係からの切り離し,
④業務上明らかに不要なことの要求や,仕事の妨害などの過大な要求,
⑤業務上の合理性なく,能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じるなど,過小な要求,
⑥プライベートに過度に立ち入ること,
となります。
 

2 セクハラとは

職場でのセクハラ(セクシャルハラスメント)とは,「職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け,又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されること」と定められています(雇用機会均等法11条1項)。

主に分類すると,
①対価型セクシャルハラスメント(職場において行われる性的な言動に対する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益をうけるもの),
②環境型セクシャルハラスメント(性的な言動により労働者の就業環境が害されるもの)の二つとなります。

例えば,①のケースでいうと,上司が労働者の腰や胸を触ったが抵抗されたので,その労働者に不利益な配置転換を行った,②のケースでは,性的な質問をされて苦痛に感じ,仕事に手がつかない,などです。

2つに共通していえるのが,「相手方の意に反して不快に感じるか」がポイントです。

そして,一般的に誤解されやすいのが,異性間だけではなく同性間でもセクハラに該当します。
 

3 セクハラも度が過ぎれば強制わいせつ罪に!

例えば,会社の飲み会などで,コミュニケーションと称して上司から身体を触れたとしましょう。

肩を触られたり,手を握ってきたりして,不快に感じることは「セクハラ」に該当すると思われますが,だんだんエスカレートしてキスを強要されたり,下着の中から触られたりした場合には,「強制わいせつ罪」という刑法犯に該当する場合もあり得ます。

強制わいせつ罪とは,「①暴行又は脅迫を用いて,②わいせつ行為をした者は,6月以上10年以下の懲役に処する」と定める犯罪です(刑法176条)。

②のわいせつ行為とは「人の性的羞恥心を害する行為」となりますので,状況によっては立派な犯罪となります。
 

4 パワハラ・セクハラと会社の責任

職場において何らかパワハラやセクハラがあった場合に,刑事,民事等の法的責任が問題とされる場合があります。

大まかに分類すると,
①個人の刑事責任が問われるもの,
②個人が企業の秩序違反として懲戒処分等の対象とされるもの,
③個人若しくは使用者の民事責任が問われたもの,
となります。
 
①の例として,先ほど挙げた飲み会でのセクハラ態様以外に,パワハラによって心的外傷後ストレス障害(PTSD)となれば,傷害罪(刑法204条)に問われる可能性があります。

②は,会社内の職場環境を乱した行為に対する制裁として,戒告や減給,停職等の会社内での処分です。

③は,パワハラ・セクハラ行為に違法性が認められれば,「加害者本人」の不法行為責任に加え(民法709条),会社自体も使用者としての責任(民法415条,715条など)が問われ,会社はパワハラやセクハラで労働者が被った肉体的・精神的な損害に対し,賠償をしなければなりません。
 
このように,セクハラやパワハラは加害者だけではなく,会社も職場環境配慮義務を怠ったとして責任が問われます。
 

5 疑問に思ったらすぐに弁護士に相談してください

パワハラやセクハラに遭われたとき,どのような対応をすればよいのか,責任を追及するに当たり違法性が認められるかなど,法律的に難しい問題があります。

また,一人で問題を抱え込んでしまうと,精神的なストレスにより体調不良をもたらします。
弁護士は守秘義務がありますので,安心してご相談してください。

 

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