まずはお気軽にお電話ください
Tel. 03-3526-5677

ブログ

blog
作成日:2019.04.10 最終更新日:2021.09.20

離婚成立に必要な離婚事由とは

こんにちは、東京都千代田区神田にあるアトラス総合法律事務所の志喜屋(シキヤ)です。

今回は、離婚について相談に来たお客様がいたので、離婚についてお話ししたいと思います。

離婚は、夫婦の双方が離婚することに納得し、合意すればすることができます。これを、協議離婚(民法763条)といいます。この協議離婚という制度は、認めている国が少なく、多くの国で裁判離婚が主流となっています。日本においては、夫婦双方の合意に至らず、調停も不成立に終わってしまった場合、離婚の裁判を行うこととなります。そして、この離婚裁判は,離婚事由というものを満たさなければ、原則として離婚が認められません(民法770条1項柱書)。それでは、この離婚事由について説明したいと思います。離婚事由については、民法770条1項1号~5号までに規定されています。

・「配偶者に不貞な行為があったとき。」(民法770条1項1号)
これは、妻または夫が、他の男性・他の女性の所へ行きたいと自ら思い、妻または夫以外の者と性的関係を結ぶことをいいます。つまり、ニュースをよく賑わせている不倫ですね。ゲス不倫という言葉も随分流行りました(笑)

・「配偶者から悪意で遺棄されたとき。」(民法770条1項2号)
夫婦は同居し、互いに協力し助け合う義務があります(民法752条)。この義務を怠った場合、「悪意の遺棄」をしたことになります。例えば、夫が妻や子供を残して、蒸発した場合がこれにあたります。

・「配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。」(民法770条1項3号)
これは,例えば、上記の場合もそうですが、災害や事件・事故によって、妻または夫が3年以上行方不明である場合などです。

・「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。」(民法770条1項4号)
「精神病」は、統合失調症、躁うつ病、偏執病、初老期精神病などの高度の精神病をいい、薬物中毒やアルコール中毒はこれにあたりません。また、「強度の」というのは、夫婦の協力義務(民法752条)が十分に果たされない程に精神障害がある場合を意味しています。さらに、「回復の見込みがないとき。」とは、かかっている精神病が不治ことを意味します。

次に、離婚事由の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。」(民法770条1項1号)についてお話ししたいと思います。どのような場合がこの事由にあたるのか法律の言葉を読んだだけでは分からないと思いますので、出来る限り分かりやすく説明していきます。

この規定にあたるものとしては、2つの類型があります。まず、1つ目は,前回説明した民法770条1項1~4号の離婚事由に匹敵するようなものです。例えば、覚せい剤等の薬物に手を染めて薬物中毒になってしまった場合、人を殺したり、子供・配偶者の一方を虐待するなど重大な犯罪を行うことや、不貞行為をしているかどうかわからないけれど配偶者の一方が何やら怪しい動きをしていて、それにより夫婦仲が悪くなるといった場合などです。

次に2つ目として、民法770条1項1号~4号の離婚事由には該当しないけれども、客観的に「夫婦の婚姻関係が破綻している」と言えるような場合、つまり、傍から見て「夫婦として共同生活を送っていくという気持ちがなくなっているし、仲直りなんて絶対しない」といえるような場合には、もう実質的に夫婦関係冷め切ってるし終わってるから、離婚を認めてもいいよねというものです。ではどのような場合に客観的に婚姻関係が破綻しているといえるのでしょうか?

婚姻が破綻しているといえるためには、長い別居期間(5年以上)が必要であるといわれています。「この夫婦って長いこと一緒にいないよね」というのは判断がつきやすいものです。だから、長い別居期間というものが婚姻関係が破綻しているといえるために必要なのです。そして、夫婦仲が悪くなり別居に至る経緯は様々です。
例えば、ブランド服やブランドバックを買い漁るといった浪費癖があることや、宗教にはまり「家庭より宗教!」といった感じになることが考えられます。

離婚事由についてお伝えしました。

CONTACT

まずはお気軽にご相談ください

電話で相談する
Tel.03-3526-5677
営業時間:平日9:30~19:00
メールで相談する
お問い合わせはこちら

アトラス総合法律事務所
〒101-0044 東京都千代田区鍛冶町1-8-1 SRビル7F
電話:03-3526-5677/FAX:03-3526-5678