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作成日:2023.12.06 最終更新日:2023.12.13

司法試験合格体験記

当事務所での勤務歴と司法試験受験歴

私は、アトラス総合法律事務所で2016年11月頃〜2018年10月頃までの約2年間、事務員として勤務していた佐々木と申します。司法試験の受験歴は2016年〜2020年までの各年と2023年の計6回受験し、6回目にして合格することができました。以下では私の略歴を交えながら、司法試験とどのように向き合い今回の合格に至ったかをお話させていただきます。

1回目の受験資格を得るまでと受験資格を失うまで

私は、大学に進学する人がほぼいない高校をなんとか卒業し、その後は就職もせず25歳まで夢や目標を抱かないでアルバイトをして生きていました。しかし、司法試験というものを知り検察官に憧れた私は、無謀にも司法試験を突破して法曹になることを計画し、当時初期の法科大学院制度の下での第1回司法試験の結果を見て、大学に入って大学院を卒業してからの司法試験受験を決意しました。大学の情報やお金、そもそもの学力など何もなかった私は、とりあえず大学に入るための勉強を始め、生まれて初めて自らの意思で勉強をする日々を送り、大学の夜学部に合格しました。入学金は周囲の援助で用意できました。

大学入学後は、昼間はアルバイトをして生活費と学費を稼ぎ、夕方から大学の授業をこなす日々でした。当時は法学部に所属していたものの、司法試験との距離感は全く分からず、大学の授業やテストをこなすので精一杯の日々でした。気づいたら大学院の入学試験の時期が迫ってきており、学部で法律をきちんと学んだとはいえなかった私は、法科大学院の未修枠で入学しました。
未修枠で入学した法科大学院で初めて私は司法試験と向き合うことになり、在学当時の私は、遂にここまできたか、後少しだ、などと安易に考えていましたが、その思いは1回目の受験以降もろくも崩れ落ちていきました。

1回目の受験で散々な結果だった私は、まずは勉強をできる環境作りをする必要があると考え、生活のための仕事が勉強に活きる法律事務所での仕事を探していました。そんなとき、アトラス総合法律事務所で既に事務員として働いていた法科大学院の同期(2019年司法試験合格)から新谷朋弘先生を紹介してもらい、アトラスで働き始めることになりました。

アトラス総合法律事務所では、実務家である弁護士との直接的な法律の議論を毎日のようにさせてもらいました。そこで私は法律実務家というものはただ単に覚えたことを吐き出すものでなく、基本的な考え方を大事にしつつ様々な事案に応用をしていくものだということを学びました。司法試験が何を求めているのかを、アトラス総合法律事務所で働くことにより初めて理解できたと思っています。

もっとも、司法試験で求められていることが分かってもそれだけで試験に受かるわけではありません。求められている水準に近づく為に、自分に合った勉強方法の確立と勉強時間の確保ができないといけません。4回目5回目の試験は周囲の援助によりバイトを極限まで減らして臨みました。アトラスはこのタイミングで退所しました。しかし、自己分析が甘く、自分に必要な勉強を把握できなかった私は、5回の受験資格を2020年に使い切り、結果は不合格でした。

このとき39歳、受験生という未来が見える身分を失った私は失意のどん底に落ちました。自分は高校をギリギリで卒業する程のバカなのに何でこの道を選んだんだろう、勉強なんてしてこなかっただけでやればできると思っていた25歳のときの自分の浅はかさを恨みたい、と自分を責めました。さらに、この年に受けた行政書士の試験にも落ちたのもあって、もう法律の世界は諦めよう、そう思っていました。

周りの応援と2回目の受験資格を得ての司法試験に再挑戦

2020年の司法試験はコロナの影響で延期になり発表が翌年の1月でした。そこで不合格となった私に、もう1度法科大学院に行くことを勧めた仲間がいました。2.でアトラス総合法律事務所を紹介してくれた彼と同様、その仲間も大学院の同期でありアトラスの仲間でした(彼も2019年司法試験合格)。既に1月で多くの法科大学院が次年度の入試を終えている中で受験できる法科大学院は2校ありました。進路を決めかねている私に対してその仲間は、「とりあえず入試を受けてその結果を見てからまた考えればいいし、受験料は出す」と言い出し、私は流れに乗ることにしました。受験まで2週間程度でしたが、久々の勉強の末に2校とも合格しました。私は、自分には他に何も無く、また、周りの期待に応えたいと思い、もう1度法科大学院に行くことを決意しました。

2校目の法科大学院の既修に入ってからは、以前私が法科大学院を修了したときより修了要件も厳しく、単位を落とすことに怯えながらも司法試験対策をしていました。在学中は、過去5回の受験の中でやればよかったと後悔したことは何だっけと常に考えて、今回は後悔のないようにと行動していました。特に既修2年目の6月からの1年間は予備校に通い、知識の偏りという自分の弱点克服に重点を置いていました。この予備校講座は本番直前まで受講していました。そしてあっという間に法科大学院での2年が経ち無事に修了し、私にとって6回目の司法試験本番の日を迎えました。

本番の日は私にとってベストな体調で臨むことができました。5回目のときは受験資格を失う恐怖からか初日、2日目とほぼ寝れなかったのに対し、6回目のときは初日はどうせ寝れないと思っていたところ2時間ほど寝れたことから、よし勝った!と思いました。5回目のとき寝れなかった初日の経験が、私自身を勇気づけました。そして、初日の夜以降は爆睡できました。今回は初めて会場近くにホテルを取ったのも安眠を誘ったのかもしれません。私は、5回目までホテル代をケチって自宅から会場に行ってましたが電車遅れたらどうしよう等と不安が常にあるため、会場近くのホテルを取るのも緊張状態の中で安眠を取る一手かもしれません(ちなみにホテル代は2回目の大学院受験料を出してくれた仲間がまた出してくれました)。

合格という結果を受けて

私は、これまで書いてきたとおり多くの支援者がいなければ合格することはあり得ませんでした。勉強の継続が困難になる度に周囲の支えにより立ち上がって前を向くことができました。その意味では私の合格の要因は、1人での挑戦ではなく、周囲の方全ての人の総力戦となったことであると思います。これは受験期間が長くなったが故の産物であって、不合格の連続という経験が無ければ今のように多くの方に祝ってもらうことはなかったと思います。

勉強を長期にわたりしていると、激しい孤独感に襲われるときがあると思います。勉強は自分との戦いであり、他人は自分の代わりに勉強してくれません。しかし、誰もがその現在勉強できている環境や司法試験の受験資格を得るまでのストーリー等、司法試験を目指す過程の中で今の自分を作ったのは決して自分1人の力ではなく周囲の人の大きな支えがあったはずです。そのことを忘れなければ、自分は1人ではないことを思い出してきっと困難に立ち向かうことができると思います。

最後になりましたが、全ての司法試験受験生その他の何か目標に向かって挫折しそうな人が、この体験記を見て何かのきっかけになれば幸いです。

以上

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