こんにちは。アトラス総合法律事務所の原澤です。先日、令和2年司法試験の合格発表がありました。僕も一応合格しましたので、合格体験記のようなものを作ることになりました。もっとも、予備校に提出したような「私のとった勉強方法」的なものではありませんので、ご了承ください。
まずは簡単に自己紹介をします。僕は現在大学の法学部3年生です。1年生の時に予備校に入って司法試験の勉強を始め、2年生の時に令和元年予備試験に合格、そして令和2年司法試験に合格いたしました。一応予備・司法ともに一発合格ということになります。
自己紹介はこれくらいにして、さっそく本題に入ろうと思います。今回は、事務所でのアルバイトと司法試験の関係について自分なりに感じたことを書いていこうと思います。
まず、当然のことですが、実際の案件と試験問題は大きく異なります。必要な事情はすべて問題文に書いてある試験問題とは違い、実際の案件では必要な事情はすべて自分で聞き取り等により集めないといけません。そのため、何が必要となるのか、もっと言えば、何が依頼者にとって有利な事情で何が不利な事情なのかを、ときには自分で考え、ときには裁判例等を調べて整理していかなければなりません。
この力は試験においても必要なものだと思います。厳しい制限時間のある予備・司法試験では、必要な事情を簡潔に答案に示し、そこに自身の評価を加えることが大切だと思います。ここでの何が必要な事情なのかを見抜く力を僕はアルバイトを通じて鍛えることができたと思っています。
また、実際の案件では例えば「既判力」のようないわゆる論文論点が問題となることは少ないと思います。僕が関わった案件の中では一度も問題になってはいません。他方で、あまり勉強していない手続面が問題になることが多いです。戸籍や登記、不動産の評価など試験との関係では直接関係はないですが、知っておいて損はないということに多く触れることもできます。
司法試験合格だけを念頭に置くとこれらは不要かもしれませんが、合格後、実務のことを考えると学生時代からこれらに触れられることはとても貴重な経験だと思います。(まだ修習にすら行っていないので実務に出てからのことは全く分かりませんが笑)
そして、試験にはあまり関係ないと言いましたが、どうやら予備試験の実務基礎との関係においては試験と関係ないこともないようです。ここで経験し、その際に調べたことで瞬殺できる問題がありました。(その問題はいわゆる難問だったそうです)
以上簡単にですが、僕が感じたことを書いてみました。これ以外にもいろいろな経験をすることはできますが、さしあたり試験との関係ではこんな感じかなと思います。
最後になりますが、僕は74期の修習には大学の卒業との関係で行けないので、もうしばらくここの事務所で働かせていただきます。今後ともよろしくお願いします。
原澤恭平