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作成日:2025.11.28 最終更新日:2025.11.28

令和7年司法試験合格体験記

司法試験受験歴

私は、2025年の9月から事務員として勤務しておりますソーシアーと申します。

司法試験の受験歴としては、令和6年と令和7年の2回の経験があります。1度目はロースクール在学中に受験し、不合格でした。そして2度目の今年に合格することができました。

私は、少し変わった経歴を持っており、大学の学科は物理科で、新卒で始めた仕事はメーカーの営業でした。そのため、営業をやめて一念発起して司法試験勉強を始めた頃は法律の「ほ」の字も知らないようなド素人でした。集中するために田舎で塾講師をしながら日々図書館やカフェで高校受験生や大学受験生の傍らで孤独に勉強を続けていました。学生時代に国語が苦手だった理系脳の私からすれば、いよいよ道を踏み外したかと不安になることも幾度となくありましたが、既に弁護士をやっている友人からいただいた古い基本書や問題集を独学で必死に学び、不明点はまとめて協力してくれる弁護士の友人にラインで質問し、司法試験予備試験コースでの合格を目指していました。

しかし、独学での合格の限界を感じるとともに友人らの勧めにより、ロースクールコースでの受験にシフト変更し、ロースクールにて若い人らとともに勉強していました。そして在学中受験で1度目の失敗を経て、卒業後の2度目の受験で合格しました。

このように、私は法律の勉強自体始めるのが比較的遅かったがゆえに、非常に孤独な闘いだったと感じています。
もっとも、陰で支えてくれていた家族や友人のおかげでどうにか合格に至ることができ、非常に感謝しています。

当事務所の働き方と司法試験

私は、司法試験受験後から当事務所に勤務し始めたため、受験生の時に勤務をしていたわけではありません。

しかし、以下の理由から、「最初からここで仕事しながら勉強してもよかったな」と日々感じているところです。

まずは、伝える力です。私は、法律の知識、理解こそは人並みに自信がありますが、伝える力には正直自信がありません。あれもこれも伝えようとして結局ごちゃごちゃしてしまい、相手にはほとんど伝わっていないこともしばしばあります。1度目の司法試験に失敗し、恥を忍んで不合格組と答案の添削を行い合ったところ、「結局何が言いたいかわからないし、理解が及んでいない人間の答案に見える」と言われてしまい、ショックを受けたこともあります。知識、理解を得るために散々な思いで努力しても伝わらなければ低い評価になってしまうことの残酷さを痛感しました。

当事務所の業務は一般的な電話対応やメール対応に加え、法律書面の作成等もあります。いわば司法修習生のように、書面を作成し、フィードバックを受け、採用されるまで試行錯誤して完成させていくといった具合です。この過程において、自らの思考回路を整理し、端的に、かつ漏れのないように伝える必要があります。まだまだうまく伝わらないこともありますが、日に日に鍛えられているなという実感があります。さらに、給料も発生している中での作業であり、だらだらとできないという緊張感の中で行うことですので、効率も非常に良いです。「ただでさえ覚えないとならないことが多いのにそんな暇ないよ」といった考え方も充分理解ができるのですが、ある程度知識理解がある中でも不合格だった人間の共通点は伝える力が弱い点にあると強く感じています。

次に、勉強だけでは掴めないイメージを掴むことができます。私が特にイメージがわくと感じたのは、民事訴訟法です。ロースクールでは模擬裁判等の授業も行われていることかと思いますが、やはり、リアルな訴訟手続きの中で試行錯誤し、逐一弁護士からのフィードバックを得られる環境とは比べ物になりません。一人で勉強している際には、地に足のついていないような中途半端な理解だったものが、「その手段でいった場合に、裁判所はどう対処するでしょうか」「なぜでしょうか」といった具合に、具体的状況の中で本質的なところまで深ぼっていただけることで、理解が定着していくという経験を何度もしています。一人で勉強していた方が効率的なようで、非効率ということも充分にあるのではないかと考えています。

最後に、居場所です。司法試験勉強は孤独も多く、たとえロースクールに在学していたとしても、私のように在学中受験を失敗すれば、卒業後の孤独の戦いになります。司法試験勉強は、内容の難解さ、試験方式、勉強量からして、精神的に追い詰められるものだと思います。そのような闘いを孤独で継続するのは、周りの受験生よりも年齢が高い私にとってもかなりこたえました。当事務所のような司法試験受験に理解のある先生方や事務員の皆さんという居場所は、受験生にとって相当大きな支えだったのではないかと考えています。

受験生へのメッセージ

私個人の見解ですが、司法試験は通常の試験とはまた異なった苦しさのある試験だと思っています。私自身大学受験まで本気で勉強してきた人間である自負がありますが、司法試験は中でもずば抜けて苦しい試験でした。自分でどれだけ自信があっても悪く評価されてしまい自信をへし折られ、周りからは言い訳と言われてしまう辛さは相当なものです。今現在その苦しさの中で戦っている受験生に対しては、いずれ解放される瞬間が必ず来るから耐え抜いてほしいと言いたいです。

そして、感情論だけでなく、自分に何が足りなくてそのためにどのような方法をとるのか、この試行錯誤を最後まで継続し、自己の客観視を怠らないことをアドバイスとして伝えたいと思います。

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