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コラム

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作成日:2023.10.17 最終更新日:2023.11.01

相続は弁護士と司法書士どちらに相談する?業務範囲の違いとは

「相続について専門家に相談したいけど、誰に相談できるのだろう?」
「弁護士と司法書士、相続の相談をするならどちらが適している?」
相続に関する相談を受けている士業として、弁護士・司法書士・税理士・行政書士が挙げられます。
今回解説する弁護士と司法書士は取り扱える相談内容が異なっているため、業務範囲の違いについて知った上でご相談先を決めることがおすすめです。

そこでこの記事では、弁護士と司法書士の業務範囲の違いに触れながら、相続の相談先について詳しく解説します。

【比較表】遺産相続における弁護士と司法書士の業務

弁護士と司法書士はそれぞれ法律の専門家として知られていますが、細やかな業務範囲については大きく異なっています。

簡潔に言えば、弁護士は「相続全般を相談できる専門家」、司法書士については「不動産登記などを中心に相談できる専門家」です。
細やかな業務範囲の違いについては、以下の比較表をご確認ください。

 

司法書士

弁護士

相続人・相続財産の調査

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議における

相続人の代理人

×

遺産分割や遺留分に関する

調停・訴訟

×

不動産登記

(司法書士への依頼が多い)

相続放棄

(必要書類の作成はできるが提出の代理は不可)

遺言書の作成

相続財産の使い込みなどの

訴訟

×

遺言執行者に関する業務

 

相続については「相続税の申告」について悩まれる方も多いですが、税理士が専門的に取り扱うときが多く、一部の弁護士も相談に応じています。弁護士に相続税申告を依頼したい場合には、事前に問い合わせされることがおすすめです。

弁護士に依頼した方が良いケース 

遺産相続について、弁護士に相談した方が良いケースとはどのようなものでしょうか。業務比較表にあるように、相続手続きにおいて弁護士は司法書士よりも幅広い業務内容に対応しています。

また、調停や訴訟といった紛争に関するトラブルは弁護士しか依頼を受けることができません。相続人の間の仲が悪い、相続財産の使い込みが疑われるなどのケースでは、早めに弁護士へ相談することがおすすめです。

司法書士に依頼した方がいいケース

司法書士は相続以外でも登記に関する相談に多く対応しており、相続登記に関しての相談にも対応しています。

司法書士に相続の相談をする場合は、紛争性が無く、不動産に関する登記の相談や、遺産分割協議書の作成(協議ができており、円満なケースで登記に関する内容が含まれるもの)、遺言書の作成などの相談がおすすめです。

相続に関する依頼は「代理権がある弁護士」の方が確実

相続に関する相談先には弁護士や司法書士といった士業が検討されますが、「代理権がある弁護士」へのご相談がおすすめです。では、なぜ代理権のある弁護士がおすすめされるのでしょうか。4つのメリットの視点から、詳しく解説します。

【弁護士に相談するメリット①】代理人として交渉してくれる

司法書士とは異なり、弁護士には代理権があるため、依頼者の「代理人」として交渉の業務にあたってくれます。遺産分割協議に参加でき、調停や訴訟にも対応してくれるため、相続人の間でトラブルが起きてしまっていても安心です。

また、面識が無い親族の相続に参加するような気が重くなるケースでも、弁護士が代理人として参加してくれます。相続放棄などの業務に関しても、書類提出まで含めて依頼できます。

【弁護士に相談するメリット②】相続で損をしない

弁護士に相談するメリットの2つ目は、相続で損をしないという点です。弁護士は代理権があり、依頼者から相続相談について受任すると、依頼者の「利益」を追求するために活動します。

他の相続人が相続財産を使いこんでいると思われるケースや、遺留分を侵害する遺言書がある場合などでは、依頼者のために交渉を行い、さらには調停や訴訟を通して利益を求めてくれます。専門家がいないと損をしてしまうような場面でも、弁護士がいれば安心です。

【弁護士に相談するメリット③】不安やストレスの負荷が軽減する

弁護士に相談するメリットの3つ目は、不安やストレスの軽減です。相続はご家族内で激しく争うことがあったり、被相続人に家族が知らなかった膨大な額の債務が発覚したりと、不安やストレスに直面することがあります。

法的知識が無ければ、問題の解決が難しいケースも多く不安やストレスを抱えやすいのです。弁護士を代理人にすれば、負担感のある手続きや争いを任せられるため、精神的な負担が大きく軽減できます。

【弁護士に相談するメリット④】時間と労力を省ける

相続は想像以上に時間と労力がかかる手続きです。相続人同士が円満に相続するケースでも、遺産分割協議書を作成したり、相続財産を複数の相続人へと分配したりする作業には手間がかかります。

また、調停や訴訟が必要なケースでは、裁判所に提出する証拠や書面を作成する必要があり、時間も要します。相続の専門家でもある弁護士に依頼することで、労力をかけることなく解決できます。

■難解な手続きもまとめて依頼できる

相続の中には、相続人全員の同意を得た上で手続きを進める限定承認のように、難解な手続きが必要となるケースがあります。こうした手続きは裁判所に対して多くの必要書類を整える必要があり、非常に難解です。お一人、もしくは相続人だけでの解決は難しいような手続きも法律の専門家である弁護士に依頼すれば安心です。

遺産相続に強い弁護士・司法書士の探し方

遺産相続の相談先には、弁護士や司法書士が検討されますが、すべての弁護士や司法書士が遺産相続に関する相談を得意としているわけではありません。では、相続問題に強い弁護士・司法書士を見つけるには、どうすれば良いでしょうか。
以下で弁護士、または司法書士を探す際のポイントを紹介します。

解決実績を紹介しているか

相続問題を得意としている弁護士や司法書士は、自身のHPや広告サイトなどに解決実績を多く掲載しています。ただ得意、と謳っているのではなく、実際の解決実績があるところを相談先に選ぶことがおすすめです。

費用が明瞭か

相続については円満に解決できるケースもあれば、調停・訴訟への対応を要するケースもあります。依頼内容によって費用は異なりますが、相談内容に応じた費用体系を公開している弁護士や司法書士を選択しましょう。なお、多くの弁護士や司法書士は費用の見積もりにも対応しています。

当事務所では、相続事件に関する弁護士費用(着手金・成功報酬)を公開しております。
こちらをご覧ください。

話しやすい専門家かどうか

弁護士や司法書士の多くは、相談者・依頼者に対して丁寧に接しています。しかし、中には高圧的な話し方をしたり、難解な用語を羅列するように話したりする専門家もいるでしょう。

相続のご相談内容によっては、問題解決までの期間に時間を要するケースもあるため、話しやすく、質問がしやすい専門家に依頼をすることがおすすめです。

無料相談などの機会を活用し、複数の弁護士や司法書士に実際に会って自分との相性を確認してみることをおすすめします。弁護士や司法書士が自身の事務所で無料相談提供しています。また、弁護士会や市区役所などで開催されている無料相談会もありますので利用してみるといいでしょう。

まとめ

今回の記事では相続の相談先について、弁護士と司法書士の業務範囲の違いに触れながら、どちらに相談をするべきかを詳しく解説しました。
いずれの士業も相続問題の相談に対応していますが、弁護士は代理権がある観点から、司法書士よりも多くの問題についてサポートが可能です。

特に相続人の間でトラブルが起きているケースや、限定承認など難解な手続きを要するケースでは、弁護士へのご相談がおすすめです。
ぜひ、今回触れた「遺産相続に強い弁護士・司法書士の探し方」をヒントに、あなたにあった弁護士を見つけましょう。

当事務所には、多くの相続問題の解決実績があり、依頼者一人ひとりに寄り添った問題の解決を目指しています。どうぞお気軽にご相談ください。

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