相続の種類と効果・特徴

相続の種類は3通りあります。
 

1 単純承認

単純承認とは,亡くなられた方(「被相続人」と呼びます。)の財産や負債を全て引き継ぐ相続のことです。

一般的に言われる相続とは「単純承認」のことを指します。

手続としては特に無く,被相続人の財産を処分したり,下記で紹介する相続放棄や限定承認手続を採らなかった場合には単純承認として扱われます。
 

2 相続放棄

相続放棄とは,相続財産を受ける権利を自ら手放し,一切受け取らないことです。
したがって,借金を負うことが無くなるため,借金が財産より多いと見込まれる場合に用いられる手続です。

但し,注意しなければならないことは,自身が相続人になったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所で手続を行わなければならない点です。
この期間内に手続きを怠ると,単純承認として扱われます。
 
相続放棄をした場合,効果としては始めから相続人で無かったことになりますが,相続人全員が相続放棄したからといって,その時点から何もしなくて良いというわけではなく,場合によっては責任が免れないケースがあります。

法律上,相続放棄をした相続人は相続財産管理人が選任されるまでの間,自己の財産と同一の注意をもって被相続人の財産を管理しなければならないと定められています(民法940条)。

例えば,被相続人の所有する不動産が老朽化している場合に,相続財産管理人が選任されるまでの間に,建物が倒壊し第三者に損害を与えてしまったら,相続放棄をしたといえども損害賠償の責任を負う必要がありますので,老朽化した不動産を始め,遺産の中で他人に損害を被らせる恐れのある物についてはよくよく注意してください。
 

3 限定承認

限定承認とは,相続人が遺産を相続するに当たり,相続財産を責任の限度として相続することです。
簡単に言えば,プラスの財産とマイナスの負債を差引して,財産が残るようならその残った財産を相続し,逆に負債が多ければ相続をしない,というものです。
 
相続人にとって,被相続人の財産関係が不明な状況での負債のリスクを回避する意味ではメリットがありますが,限定承認の手続を採る場合には煩雑で,相続人全員が限定承認手続を家庭裁判所に相続開始を知った日から3か月以内に申立しなければなりません。
ですので,相続人の中で一人でも反対する人がいた場合には限定承認手続を利用することが出来ません。
 
また,この手続きは相続財産目録の作成や相続財産管理人を選任したり,債権者へ負債の返済を行うなど(特に相続財産のうち,不動産などの金銭以外の財産で弁済する場合には,弁済の為の競売をしなければなりません。),煩雑な作業が伴いますので,限定承認手続を行う場合には弁護士に依頼した方が良いでしょう。

 

お問い合わせ・無料相談のご予約

 

ページの上部へ戻る

Copyright(c) 2015 アトラス総合法律事務所 All Rights Reserved.