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作成日:2020.11.27 最終更新日:2022.04.08

担保物権制度①

 こんにちは。東京都千代田区神田にあるアトラス総合法律事務所の原澤です。今回からは数回にわたって「担保物権制度」について説明していこうと思います。

 

 まず、「担保物権」とはどういうものなのでしょうか。これを説明していくにあたって、一つ事例を考えてみましょう。

 AさんはBさんから1000万円、Cさんから2000万円、Dさんから3000万円お金を借りていました。ここで、Aさんの資産が1億円の価値の土地のみだったとします。この場合、強制執行手続きを実行すれば、BCDさんはそれぞれ自分が貸していたお金の全額を返してもらうことができます。

 では、Aさんの資産が3000万円の価値の土地のみであった場合はどうなるのでしょうか。この場合、全員が、貸したお金全額を返してもらえるわけではありません。債権者平等の原則というものが働き、債権額の割合で案分されることになります。したがって、Bさんが500万円、Cさんが1000万円、Dさんが1500万円返してもらえるということになります。

 しかし、この結論は債権者の立場に立つと納得がいきませんよね。では、Bさんの立場に立ってみて、どうやったらこの場合にも1000万円全額返してもらうことができるか考えてみましょう。

 まずはAさんの財産を増やすという方法が考えられますね。民法上は債権者代位や詐害行為取消といった方法が挙げられます。

 次にEさんに保証人になってもらうという方法が考えられますね。そうすればAさんだけでなくEさんの財産をも当てにすることができるため、例えば、Eさんに1000万円の財産があれば、Bさんは全額回収することができるようになります。

 また、Aさんの土地からBさんだけ優先して返してもらうという手段があればいいですよね。これが担保物権というものになります。例えば、Aさんの土地にBさんのために抵当権が設定されていた場合、Bさんは優先的に返してもらうことができます。

 以上のように、担保物権とは債権回収を確実にするための手段の一つと考えることができます。では、人的担保と呼ばれることもある「保証」とはどういう違いがあるのでしょうか。

 簡単に言ってしまえば、保証はきちんとお金が返ってくるかは保証人の資産次第ですが、担保物権はそうではないということでしょうか。

 例えば、上の事例で、保証人Eさんの資産が100万円しかなかった場合は、Bさんは結局全額を返してもらうことができません。しかし、担保物権であれば、Aさんの土地の価値は3000万円なので、特に優先されるものがなければBさんは1000万円返してもらうことができるということになります。

 

 担保物権制度について説明してきましたが、ここからは担保物権とはどういうものがあるのか具体的に見ていきましょう。

 
 まず、法律の要件を満たせば当然に発生する担保物権を法定担保物権、当事者間の合意によって発生する担保物権を約定担保物権といいます。民法に規定されているところでは、先取特権と留置権が前者にあたり、抵当権や質権が後者にあたります。

 また、民法その他の法律上規定されている担保を典型担保、そうでないものを非典型担保と呼んで区別することがあります。上記の4つは、全て典型担保にあたります。後者の例としては、譲渡担保や所有権留保といったものが挙げられます。

 

 今回は担保物権制度の概観を説明してきました。次回以降から個別の担保物権について説明していこうと思います。まず次回は、「先取特権」について説明していきます。

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